長野マラソン、今回も3時間半どころか4時間ギリギリ(3時間59分)という予想通りの結果に終わる。(予想してたんか)
でもタイムはともかく思ったより感触よく走れて気分よかった。パンデミック以降は体力の消耗というより不調による神経の消耗戦のようなマラソンが多かったが、今回はそういう不整脈とか坐骨神経とかモートン病的な足指の問題とかは起こらず、力を出し切れた感があった。
力を出し切れたというのはどういうことかと言うと、筋肉が攣るということだ。(攣る=つる、手書きでは書けない漢字だ...)
気温が高かった(20℃→23℃)割には日差しが無かったのと風が気持ちよかったのとで暑さはそれほど感じてなかった。しかし発汗量はかなりなものだった。1キロを通過した時点ですでに汗をかいていたくらいだ。
25km補給所、まだ攣っていない筆者。こっち見んな (youtubeより)
パンデミック以前の調子のよかった頃は、だいたい27km手前の更埴橋に入る左折で脚が攣ることになっていた。今年は左折してもまだ攣らなかった。その更埴橋では前日のウェルカムフェスで井上咲楽さんと勝負すると話していた金さんがどこか不調らしくカメラマンと話しながら失速していた(この後リタイアされた模様)。
攣ったのはその後更埴橋を渡り切って右折したところだ。なぜいつもこの橋で攣るのか不思議な精度の高さだ。前にもここで攣ったなとか思い出すのがいけないのだろうか。一種のメモリー効果だろうか。
気温が高くなることがわかっていて、練習も不十分だということがわかっていたので、時計は気にせずラクに感じるペースで発汗を抑えることをスタート3分前に決定していた。しかし前半の平均ペースは5:10/kmくらい。最近は7分~8分/kmのジョグしかしてない自分にしたら飛ばしすぎ、攣るのも無理はないが、長野マラソンの前半ほど気分が高まり速度も高まるコースは無いので毎度のことながらこれを防ぐ手立てはない。防ぐ気すらない。
その後は水を飲んだり水を浴びたりしながら、千曲川堤防沿いの桃畑の花と菜の花の黄色のコントラストに感動しながら、攣ってる脚をだましだまし歩いたり走ったり。そういえば長いことマラソンをやってきて初めて給水所にある「かぶり水」というのを頭にかぶったが、非常に気持ちよかった。
水を飲む筆者。34km (youtubeより)
そしてなんとかゴール。攣りの本番はその後の更衣室での着替えだ。シューズを脱ごうとしてはふくらはぎが攣り、ランパンを脱ごうとしては内腿が攣る。攣った筋肉は手で圧迫しながら伸ばして治まるのを待つが、圧迫しようと力を入れた肩が攣り始める。周りを見ると同じく苦しんでる人があちこちに見受けられる。今回の大会のキャッチフレーズ「一秒だって一人じゃない」を実感した瞬間だ。
長野駅のポスターの一秒だって一人じゃない
攣りの締めくくり、一番苦労したのは最後にシューズを履くとき。紐を解いても全開にならない履き口の狭いスリップオン式のシューズだった為、つま先を滑り込ませる際に力が入らざるを得ない関係で、そのたびにふくらはぎが攣って一向に履けない。何度チャレンジしても攣る。手間取りすぎて帰りのシャトルバスを2本見送ったくらいだ。あの履きづらいブーツ構造のランニングシューズってやつにはこういうリスクがあるということを学んだ。
こういうの
長野マラソンは今回から前日受付が無くなった。ゼッケンは事前送付となった。前日に受付会場のビッグハットでエキスポに立ち寄り「いよいよだんば」という気分になるのは好きだったが、無くすことで参加者だけでなくボランティアスタッフの負担が減るのならばいいこと。
今年は2744人がボランティア登録していて、この記事の方々も参加予定との記事。
地域の方々の善意に支えられてる(20250418信濃毎日新聞デジタルの記事より)
そのビッグハット、金曜日の夜に大町市を中心に震度5弱の地震が発生したとき、ビッグハットの向かいにあるNHK長野放送局からニュースの中継があった。地震の直後だというのにランパンで走ってる人がカメラに映し出されていて、今回はそれを見ていよいよだなという気分になった。地震を受けて大会ホームページでは予定通り開催するよう準備をしている旨の告知があった。ありがたいと思った。
走ってる人(信号機のの下)。カメラの左方がビッグハット。
開会式では高橋尚子さんが挨拶で地震に触れ、スタッフさんの中には片づけなど大変な方もいるかもしれないのに開催してくれてありがとうという意味のことを話してくれ、改めてたくさんのボランティアの人たちに支えられて走らせてもらっていることを思い出し感謝の念を新たにした。
その後、実家に立ち寄り、春の味、野沢菜のトウ立ち菜をいただきながらお茶飲みをし、桜と菜の花が満開の春の北信濃を堪能。
実家への道の途中に立ち寄った高野辰之の「ふるさと」の「かの山(大平山)」と「かの川(班川)」